『ぎゅってして』|花札さくらのが描く、距離が近づく瞬間がたまらない恋愛短編集

今回紹介するのは、花札さくらの先生の

『ぎゅってして』

好きな相手ともっと近づきたい。

でも、いざ一歩踏み出そうとすると緊張する。

そんな男女の距離が変わっていく瞬間を、いくつものエピソードで楽しめる一冊だ。

収録されているのは、

『かわりになります』前編・中編・後編、
『渚の恋』、
『苦手がいっぱい?』前編・後編、
『静奈ちゃんと僕』など。

さらに「かわりになります~after~」や「静奈のしんぱいごと」も収録されている。

ひとつのカップルだけではなく、それぞれ違った関係から始まる恋模様を楽しめるのが大きな特徴!

公開されているページをもとに、作品の雰囲気や見どころを見ていく。

『かわりになります』で制服姿の女の子が登場する冒頭シーン

『かわりになります』は3編+afterまで収録!

最初に登場するのが、

『かわりになります』

目次を見ると前編・中編・後編の3編構成になっていて、さらに後半には「~after~」も収録されている。

短い1話だけではなく、登場人物たちの関係を追っていけるのがポイント。

序盤では学校を舞台に、女の子同士の会話や男女のやり取りから物語が始まっていく。

相手のことが気になる。

でも、なかなか素直には動けない。

そんな初々しい距離感が少しずつ変わっていく。

『かわりになります』で男の子を意識して緊張する女の子のシーン

特に花札さくらの先生の絵で印象的なのが、女の子の表情。

嬉しそうな顔だけじゃなく、照れたり、戸惑ったり、勇気を出そうとしたり。

言葉だけではなく表情から気持ちが伝わってくる。

この「あと一歩」の距離感がいい(笑)

『渚の恋』はデートから始まる恋模様

続いて確認できるのが、

『渚の恋』

こちらは雰囲気がガラッと変わり、待ち合わせをする男女から物語がスタートする。

『渚の恋』で待ち合わせをする男女のシーン

女の子が笑顔で、

「お待たせ」

とやってくるところから始まるデート。

男の子側も彼女を意識していることが表情から伝わってきて、最初からかなり甘酸っぱい(笑)

好きな相手と2人で過ごす時間。

いつもとは違う場所。

そこから2人の関係がどう変わっていくのかが気になるエピソードになっている。

『苦手がいっぱい?』は前後編で楽しめる

さらに収録されているのが、

『苦手がいっぱい?』

こちらも前編・後編の2話構成。

『苦手がいっぱい?』で制服姿の女の子たちが会話するシーン

学校を舞台にした日常的な会話から、キャラクター同士の関係が見えてくる。

恋愛作品では、最初から距離が近い2人を見るのもいい。

でも、

「この2人がどうやって近づいていくんだ?」

という段階から追えるのも面白い。

『ぎゅってして』は、そうした関係性の違いを複数のエピソードで楽しめる。

姉の友達への恋を描く『静奈ちゃんと僕』

そして個人的に設定が気になるのが、

『静奈ちゃんと僕』

『静奈ちゃんと僕』で主人公が静奈への気持ちを語る冒頭シーン

主人公が想いを寄せているのは、

姉の友達・静奈ちゃん。

ページでは、姉の卒業式の日に静奈へ気持ちを伝えようと考える主人公の姿が描かれている。

昔から知っている相手だからこそ、簡単には踏み出せない。

友達とも違う。

家族とも違う。

そんな微妙な距離にいる相手を好きになってしまった主人公が、どう行動するのか。

これまでのエピソードとはまた違った関係から始まるのが面白いところだ。

デジタル特装版限定『静奈のしんぱいごと』も収録

そして今回の『ぎゅってして』には、

『静奈のしんぱいごと』

も収録されている。

表紙にも「デジタル特装版限定『静奈のしんぱいごと』特別収録」と記載されているエピソードだ。

デジタル特装版限定収録『静奈のしんぱいごと』の冒頭シーン

こちらも静奈が登場するエピソード。

本編を読んだあとに関連エピソードまで楽しめるのは嬉しいところ。

単純に複数の短編を並べただけではなく、気になった登場人物の別エピソードまで読める構成になっている。

今回の気になるポイント

① ヒロインの表情がいい!

まず目を引くのが女の子たちの表情。

照れた顔。

緊張している顔。

嬉しそうな笑顔。

相手を意識した瞬間の表情がかなり丁寧に描かれている。

花札さくらの先生の柔らかい絵柄とも相性がよく、キャラクターの感情が分かりやすい。

② カップルごとに違う関係を楽しめる

学校で知り合う男女。

デートをする2人。

姉の友達に想いを寄せる主人公。

エピソードによって関係性が違うので、同じ恋愛作品でも毎回違った雰囲気を楽しめる。

③ 続編があるエピソードも!

『かわりになります』は前編・中編・後編に加えて「~after~」まで収録。

『苦手がいっぱい?』も前後編になっている。

気に入った2人の関係を1話だけで終わらず追えるのは嬉しい。

そして『静奈ちゃんと僕』に加えて、デジタル特装版限定の『静奈のしんぱいごと』が入っているのも注目したいところ。

こんな人におすすめ!

・いろいろな恋愛エピソードを楽しみたい

・男女の距離が少しずつ近づいていく展開が好き

・照れ顔や恥ずかしそうな表情が好き

・柔らかく可愛らしい絵柄が好き

・1話だけでなく続編のあるエピソードも読みたい

特に、

「好きだけど、あと一歩がなかなか踏み出せない」

そんな2人の距離感が好きな人には気になる一冊。

タイトルの『ぎゅってして』らしく、登場人物たちの心の距離が近づいていくところにも注目して読んでみたい。

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